【おみやげ新定番】有田焼×シンガポールが感動のコラボ…シンガのシンボルが65個集結した大人気皿


Published on 14.07.06

【てくてく*シンガポール39】有田焼×シンガポールが感動のコラボ…シンガのシンボルが65個集結した大人気皿はおみやげの新定番に

クラクラするほどステキな器が登場!

いま、シンガポールで静かなブームとなっている一枚のお皿があります。

その名も「ワン・シンガポール OneSingapore」―。

シンガポールを象徴する65個のアイコンがきれいに配置されたデザインと、紺と白だけのすっきりとした色づかいが斬新。だけど、どこか懐かしい感じのする器。

↑予約注文して2ヵ月、やっと購入できた「OneSingapore」のお皿(右)。現在、このお皿は大好評で在庫切れのため予約注文のみとなります。

それもそのはず。これはシンガポールでデザインされた、日本の有田焼のお皿なのです。

このお皿が買えるのは、「スーパーママ Supermama」というお店。

シンガポール美術館の別館「SAM at 8Q」の店舗に加えて、2014年7月はじめにはラッフルズホテル脇のデザインスタジオを本店としてリニューアルオープンしました。

↑シンガポール美術館。 

↑「SAM at 8Q」の入り口にある、「水槽」をイメージした店舗。

オーナーのEdwinとMei Lingには、まだ幼い子どもたちがいます。

デザイナーでもあるEdwinは、ふたりめの子の誕生をきっかけに、もっと家族のために時間を自由に使える働きかた、暮らしかたがしたいと考えてお店を立ち上げたそう。

店名は、子どもたちの母であるMei Lingへのプレゼント。でも、彼女は「すべてのママはsuperよね」といいます。

Edwinはデザイン専攻の学生時代に、インターンシップで日本に滞在した経験があり、日本の伝統的なモノづくりに特別な敬意を抱いていました。

そこで、お店では自分がセレクトした日本の食器や文具なども扱いましたが、仲介業者を通して輸入する日本の商品は高価すぎて、ごく一部のお客さんにしか購入してもらえないことが悩みの種でした。

また、シンガポールには自慢できる「おみやげ」がない! ということも常々気になっていたそう。

シンガポールといえば、「マーライオン」くらいしか国をイメージするシンボル(アイコン)がなく、チャイナタウンで売られているバラマキ用のチープなおおみやげしかないことにも不満を覚えていました。

なにか新しいものをつくるにしても、独立してわずか50年弱のシンガポールには、クオリティの高い独自の伝統工芸がなかったのです…

有田焼との運命的な出会い

そんなとき、「第1回 Made in Japan シンガポールチャレンジ」というフェアを通じて、佐賀県有田町からやって来た有田焼の産地商社「キハラ」に出会います。

↑お皿の裏には、キハラのロゴと「Designed in Singapore/ Made in Arita, Japan」の文字。

このフェアは日本製品の海外市場開拓を支援するプロジェクトとして、2012年末にオーチャードロードのショッピングモールで行われました。

「キハラ」は伝統を守りつつも、現代生活に合った新しいデザインの器をプロデュースしている会社。

日本の磁器発祥の地として400年の歴史を持つ有田の伝統を次世代に受け継いでいくためには、国内だけでなく海外の人たちにも有田焼を日常的に使ってもらいたいと考え、このフェアに参加したそうです。

有田焼は、1700年前後にはオランダ東インド会社を通じてヨーロッパ各地に大量に輸出されたそう。

その時代の輸出品は、ヨーロッパ王侯貴族たちの要望を取り入れ、現地のニーズに応えた商品づくりをしていました。

「東インド会社による輸出は、われわれ有田人にとってのロマンであり、先人たちが成し遂げてきた功績を自分たちの世代でも成し遂げたいという目標でもある」と、キハラの営業責任者が教えてくれました。

Supermamaとキハラは、すぐに意気投合。シンガポールならではのデザインで、現地の食文化に合った、シンガポールのための有田焼の商品を一緒に作ることになったのです。

「シンガポール・アイコン」シリーズの誕生

両者の思いとタイミングがぴたりと重なり、「Made in Japanシンガポールチャレンジ」を企画した日本人コーディネーターが調整役となって、商品化は驚くべきスピードで実現していきました。

フェアから4ヵ月後、まずは5名のシンガポール人デザイナーが考案した「シンガポール・アイコン」のお皿5種類完成、さっそく販売を開始。

このシリーズは、13年にシンガポール国内の権威あるデザイン賞「President’s Design Award」を受賞しました。

↑和のエッセンスも感じるシンガポール・アイコン・シリーズの小皿。

その後、独立前の古い歴史にさかのぼるテーマも扱った「From Another Time」シリーズのカップ(蕎麦猪口)を発表。

↑5人のデザイナーによる5種類のカップ、「From Another Time」シリーズ。

同時に、さらなる「シンガポール・アイコン」のデザイン公募を行ない、13年9月に誕生したのが、45 個のアイコンを1枚の大皿にまとめた初代「フルアイコン」でした。

シンガポールを訪れたことのある人がすぐにわかるのは、「マーライオン」「マリーナ・ベイ・サンズ」「ガーデン・バイ・ザ・ベイ」「シンガポールフライヤー(観覧車)」「チリクラブ」あたりでしょうか。

真んなかにあるのは、半分に割った「ドリアン」。

このお皿は雑誌などでも取り上げられ、有田から入荷した200枚は完売に。

在シンガポール日本人の間でも、ブログやFacebookなどの口コミを通じてじわじわと人気が高まり、買いに走った人が続出。完売後は、お店に予約注文が集中しはじめました。

そして14年3月、アイコンの数を65個に増やしてデザインを一新した2代目のフルアイコン皿が誕生。入荷した300枚は数日で売り切れてしまったそう。

↑オーナーのEdwin Lowさん(右)と、お皿をデザインした若きデザイナーPearlynさん(左)。

予約が殺到したSupermamaでは、次回入荷するお皿を置くスペースが足りなくなり、もとはデザインスタジオとして使っていたラッフルズホテル脇の物件を「本店」としてリニューアルオープンすることになりました。

↑Seah Streetにリニューアルオープンしたお店は、ラッフルズホテルのすぐ近く。チキンライスなどの飲食店が並ぶローカルな雰囲気の場所にあります。

そして、本店オープンに合わせて届いたばかりの700枚も、予約注文だけで完売とのこと。口コミでの評判はますます広がり、現在も続々と注文が入っているそうです。

図柄は手描きではなく型を使っていますが、一枚一枚人の手でていねいに確認しながら作られているお皿。品質を守るためには、大量生産はできません。

いまのブームが一段落してお店に在庫が持てるようになれば、最初にEdwinが望んだようにシンガポールの「おみやげ」として旅行者もお店で買うことができるようになるかも。

お店の一画にはスタジオスペースがあり、地元のデザイナーたちが新商品のデザインに取り組んでいます。

Supermamaでは現在、有田焼以外にも日本のガラス製品、真鍮製品、テキスタイル製品などとのコラボレーションを企画し、新しい商品を生み出しています。

↑お店の一画がデザインスタジオになっています。

↑アソシエイト・デザイナーのCarolさんが、商品やお店についてくわしく教えてくれました。

ところで、65個のアイコンをぎゅぎゅっと満載した新しいお皿の真ん中にあるのは、ドリアンではありませんでした。

泣いているオジサマ…

これはシンガポール人なら誰でも知っている「シンガポール建国の父」、リー・クァンユー氏です。

1965年8月9日、マレーシアから分離されるというかたちで「シンガポール共和国」が誕生したとき、初代首相のリー・クァンユーはテレビ中継されている記者会見の場で人目もはばからず泣いてしまいました。

天然資源もない小さな国が、これからどうやって世界で生き残っていけばよいのか? 首相の涙は、シンガポール独立の瞬間を象徴する決定的なアイコンなのです。

その日から、もうすぐ50年。シンガポールは経済発展を第一目標に掲げる国として、目覚ましい成長を遂げました。

↑シンガポール美術館には、涙の記者会見をテーマにしたアート作品もあります(これは8000個のシャンプーのキャップで作られた「No More Tears, Mr. Lee」という作品)。

ところで、これから「OneSingapore」を購入すると、65個のアイコンひとつひとつの意味を説明した特製ブックレットが付いてきます(在庫がない場合もあり)。

↑写真も満載で、読み物としてもおもしろい。

シンガポールと日本、それぞれの作り手の思いがたっぷり詰まったこのお皿。この先、何十年も大切に使って受け継いでいきたいと思います。

 

日本では、こちらのサイトを通じてSupermamaの商品の一部を購入することができます。

シンガポールでの成功をもとに、オーストラリア・アイコンの有田焼のお皿も誕生したそう! 「キハラ」では今後、ヨーロッパでの展開も考えているそうですよ。

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