Published on 10.02.06
【香港虎の巻27】街が赤く染まる中華圏の旧正月。お年玉や初詣など香港流お正月の過ごし方とは？
派手で賑やかな香港のお正月！
日本ではすっかりお正月気分も抜けたころですが、旧暦で新年を祝う中華圏のお正月はこれから。
クリスマスの飾りもようやく姿を消し、赤い提灯などの正月飾りが街を飾るようになりました。
日本のお正月とくらべると、香港のお正月は賑やかで派手な印象があります。
風習も日本とはかなり異なる点も多く、なかなかおもしろいですよ。今回は「香港のお正月風景」をご紹介します。
やっぱり、バレンタインデーよりお正月
今年の元旦は、2月14日。
やっぱり、バレンタインデーよりもお正月。今年はさすがのバレンタインデーも、影の薄い存在になってしまいました。
街を歩けば香港の正月カラーである赤や金色がイヤでも目に入るようになり、仏具屋さんや文房具屋さんの軒先もお正月飾りで真っ赤に染まっています。
よく目にするのが「恭喜發財」（ゴンヘイハッチョイ）などの言葉が書かれた赤い札。
これを家やビルの玄関に貼って新年を迎える準備をします。
また上下逆さまに貼られた「福」という札もよく見かけますが、けっして間違っているわけではありません。
これは「逆さまの福＝福倒」と「福が来る＝福到」が同じ発音であることから、縁起を担いで逆さまに貼っているんです。
感謝のキモチを込めて渡す「お年玉」
香港でもお年玉を渡す風習がありますが、少し日本とは違っています。
香港ではお年玉は「利是」（ライシ）と呼ばれていますが、利是を貰うのは子供だけじゃありません。未婚者は年齢に関係なく利是をもらえるんですよ。
また、会社などでは上司から部下へお年玉を渡すこともめずらしくありませんし、マンションなどの保安員や清掃員にも日頃の感謝を込めて利是を渡します。
ただし、金額は日本とくらべてかなり少額。だいたい10香港ドル（約115円）から、多くても100香港ドル（約1150円）ぐらいまで。
それでもばらまくように配られるので、「塵も積もれば山となる」で高額のお年玉が手に入ることになるそうです。
そのためか、正月期間はなぜか保安員や清掃員の人数が増えているような気がするのですが……考えすぎでしょうか。
お店や会社、ビルの入り口には小さなミカンをたくさんつけた鉢植えがよく置かれています。
みかんを意味する「柑」や「橘」が、それぞれ「金」「吉」と同音であることから縁起物として置かれているのです。
ちなみにこのミカン、食べられますがあまり甘くはありません。あしからず。
運を呼び込むために「花市」で花を買う
新年を迎えるためには、「花」も欠かすことのできないアイテムです。
そのため、大晦日までの5日間ほどは各地で「花市」（フラワーマーケット）が開催されています。
花にはそれぞれに意味があるそうで、金柑は「金運」、水仙は「幸運」、桃は「良縁」を意味するそうですよ。
大晦日には花の値段が下がるそうで、夜中まで多勢の人で混雑しています。
花屋だけではなく乾物屋（正月料理に使う）や食べ物の屋台も出ているので、ちょっとしたお祭り気分で楽しいですよ。
香港流お正月の過ごし方とは？
さて、いよいよ新年。元旦の夜には正月恒例の「ナイトパレード」が開催されます。
今年はなんと関西を代表するゆるキャラも参加予定だとか。これはかなり興味がありますね。
翌15日には、これも正月恒例のヴィクトリア・ハーバーの花火大会があります。
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悪を払い、幸運を招くという意味があるそうで、盛大に打ち上げられるので必見です。
日本同様、香港でも新しい年の幸運を祈って初詣に行きます。一番有名な寺院は以前も紹介した「黄大仙廟」。
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香港で一番願いを叶えてくれる神様と言われています。
ただし正月期間はかなり混雑して境内は煙が充満しているので、小さな子連れは避けたほうがいいかもしれませんね。
おまけとなりますが、新年にやってはいけないタブーがあります。
まず、元旦の朝には掃除や洗髪をしない。これは「お金や幸運を流し出さない（掃きださない）ため」だそうです。
また、湯葉や豆腐などの白い食べ物を食べない。これは「白は病気を象徴する色」だからだそうです。
さて最後に、新年のあいさつで一番ポピュラーなのは「恭喜發財 ゴンヘイハッチョイ」。意味は「お金が儲かりますように」。
いやー、やっぱり香港人はお金が好きなんですね。
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